アロマと香水の香りの違いは?精油の成分と使い分けを徹底解説
- MARUCUブログ担当
- 2025年12月9日
- 読了時間: 14分
アロマと香水は何が違う?香りの構成・目的・効果を丁寧に解説。精油に含まれる薬理成分や、シーン別の活用法、オーダーメイドアロマの魅力までわかりやすく紹介します。
1. アロマと香水の香りの違いとは?

1.1 アロマと香水、それぞれの基本的な特徴
「アロマ」と「香水」は、どちらも“香り”を楽しむものですが、その目的や成分、使い方には大きな違いがあります。アロマは、植物から抽出された100%天然の精油(エッセンシャルオイル)を使って香りを楽しむ方法です。香りを楽しむだけでなく、心や体に働きかけることを目的としており、リラックスや集中力アップ、自律神経のバランスを整えるといった効果が期待されます。
一方、香水は香りを身にまとい、自分自身の魅力を引き立てたり、印象づけるためのアイテムです。多くの香水には合成香料が使われており、より複雑で長持ちする香りを表現できます。香りそのものの楽しみ方は似ていても、アロマと香水は“何のために香りを使うか”という目的がまったく異なります。
1.2 精油とは?植物から生まれる天然の香りの正体
アロマに使われる精油は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根などから抽出された揮発性の芳香成分を高濃度に含む天然物質です。一般的には、水蒸気蒸留法や圧搾法によって採取され、1滴の精油を得るために多くの植物が必要とされます。
例えば、ラベンダーの精油1kgを得るためには、およそ150kg以上のラベンダーの花が使われることもあります。それほどまでに濃縮された香りの源であり、香りだけでなく、植物が本来持っている成分の薬理的な働きも注目されています。
精油には数十〜数百種類の化学成分が含まれており、その組み合わせによって香りや効果が変わります。
1.3 香水の成分と香りの特徴
香水に使われる成分は、天然香料と合成香料のブレンドが一般的です。香りに奥行きや持続性を持たせるため、調香師が複数の香料を組み合わせて設計します。
香水はその濃度によって種類が分かれており、たとえば「パルファム」は濃度が高く香りが長持ちし、「オードトワレ」や「オーデコロン」は軽く爽やかで持続時間も短めです。
また、香りの構成はトップノート(最初に感じる香り)、ミドルノート(香水の中心となる香り)、ラストノート(最後に残る香り)と時間とともに変化します。こうした香りの“変化”や“演出”を楽しむのが香水の魅力です。
1.4 アロマと香水、香りの持続性と印象の違い
香りの持続時間にも大きな違いがあります。精油を使ったアロマは、揮発性が高く、香りの持続時間が短い傾向にあります。その分、空間をリセットしたり、気分を瞬間的に変える効果に優れています。
一方、香水はアルコールに溶かされた香料が肌に残るため、数時間にわたって香りを持続させることが可能です。人と会う前や外出時など、香りを長く楽しみたい場面に適しています。
アロマは内側から整える香り、香水は外側に演出する香りと考えると、それぞれの役割がわかりやすくなります。
2. アロマに使われる精油成分と香りがもたらす薬理的効果

2.1 精油に含まれる成分の種類と特徴
精油は、植物の花や葉、樹皮、根などから抽出された、100%天然の芳香成分の集合体です。この中には、数十〜数百種類の有機化合物が含まれています。これらの成分こそが、精油の香りの質を決めるだけでなく、心や体に作用する“薬理的な働き”を担っています。
精油に含まれる代表的な成分は、以下のように分類されます。
主な成分類と特徴的な作用
たとえば次のような分類があります:
モノテルペン類
もっとも多く含まれる成分群。空気清浄、抗菌、抗ウイルス作用があり、免疫力のサポートにも関係する。
主な成分:リモネン(柑橘系)、α-ピネン(針葉樹系)
特徴:香りが軽く拡散性が高い
セスキテルペン類
分子量が大きく、揮発性が低いため、香りの持続性がある。抗炎症作用や鎮静効果に優れている。
主な成分:β-カリオフィレン、フェルネセン
特徴:重みのある香り、心身の安定に働く
アルコール類
抗菌性がありながら、刺激が少なく扱いやすい。抗ウイルス作用や精神安定効果も持つ。
主な成分:リナロール(ラベンダー系)、ゲラニオール(ローズ系)
特徴:やわらかく、優しい香りが多い
エステル類
鎮静、鎮痛、抗けいれん作用を持ち、ストレス軽減に特化している。
主な成分:酢酸リナリル(ラベンダー)、酢酸ゲラニル
特徴:フローラル調でリラックス感が強い
オキサイド類
呼吸器系に作用し、去痰や抗ウイルス効果がある。
主な成分:1,8-シネオール(ユーカリ・ローズマリー)
特徴:スーッと抜ける清涼感のある香り
ケトン類
粘膜刺激や神経刺激の可能性があり注意が必要だが、粘液溶解作用や細胞再生を促す。
主な成分:カンファー(ローズマリー・カンファー)、ベルベノン
特徴:刺激が強いため、使用量に注意が必要
精油の香りが単なる“いい匂い”にとどまらない理由は、こうした成分が心と体に直接働きかける力を持っているからです。
2.2 精油成分と作用の関係:ストレス軽減・抗菌・自律神経調整
精油がもたらす薬理的作用は、含まれる成分によって異なります。ここでは、日常生活で役立つ代表的な作用を3つ取り上げ、その背景となる成分との関係を解説します。
ストレス軽減・リラックス作用
ストレスを和らげ、心を落ち着かせる作用をもつのがエステル類やアルコール類。 たとえば、ラベンダー精油に多く含まれる酢酸リナリル(エステル類)やリナロール(アルコール類)は、鎮静作用を持ち、副交感神経を優位にして自律神経のバランスを整えるとされています。
抗菌・抗ウイルス作用
空気中の菌やウイルスを抑える働きをもつのがモノテルペン類やオキサイド類。 ユーカリやティートゥリーに含まれる1,8-シネオール(オキサイド類)や、レモンのリモネン(モノテルペン類)は、空間除菌や風邪予防の用途で人気です。
自律神経調整作用
交感神経と副交感神経のバランスを整える働きは、複数の成分によってもたらされます。 特にセスキテルペン類(β-カリオフィレンなど)は、心を安定させる作用があり、心拍や血圧の乱れを落ち着かせたいときに役立ちます。
香りを嗅いだ瞬間に心が落ち着くのは、嗅覚を通して脳の大脳辺縁系に直接作用するから。このルートがあるため、精油の成分は思考や意志を介さずに感情や自律神経へ働きかけることができます。
2.3 ローズマリーに含まれる成分とその具体的効果
ローズマリー精油は、「頭をスッキリさせたい」「集中力を高めたい」といった目的で使われることが多い精油のひとつですが、その効果は含まれる成分によって大きく変わります。
ローズマリーの代表的なケモタイプ(化学種)
ローズマリー・シネオール
主成分:1,8-シネオール(オキサイド類)
作用:呼吸器の通りを良くし、抗炎症・抗ウイルス効果が期待できる。頭をクリアにし、集中力や記憶力のサポートにも活用される。
ローズマリー・カンファー
主成分:カンファー(ケトン類)
作用:血行促進、筋肉のこりや張りの緩和に使われる。スポーツ後のリカバリーや肩こり対策として人気だが、刺激が強いため使用量に注意が必要。
ローズマリー・ベルベノン
主成分:ベルベノン(ケトン類)
作用:肝臓へのデトックス作用、ホルモンバランスの調整、皮膚再生サポートなど。スキンケア目的でも使われることがある。
同じ「ローズマリー精油」でも、含まれる成分によって用途や安全性が異なるため、選ぶときはケモタイプを確認することが大切。
2.4 精油の使い方と注意点(禁忌・濃度・保存法)
精油は非常に濃度の高い成分を含むため、使い方を誤ると体調を崩す原因になることもあります。ここでは基本的な使い方と注意点をまとめます。
精油の主な使い方
芳香浴(ディフューザー・アロマストーンなど) → 部屋全体に香りを広げて、気分転換やリラックスに活用
吸入法(ハンカチに垂らす・マグカップ吸入) → 呼吸器系のケアや集中力アップに効果的
アロマバス → 精油を植物性キャリアオイルや乳化剤で希釈して入浴剤として使用
トリートメント(マッサージ) → キャリアオイルに希釈し、肩や脚、背中などをやさしくケア
使用時の注意点
原液を肌に直接つけない(必ずキャリアオイルで希釈)
妊娠中・授乳中・乳幼児・高齢者には使用を避けるべき精油もある
光毒性のある精油(ベルガモットなど)は塗布後に日光を避ける
開封後は6〜12か月以内を目安に使い切る
高温・直射日光を避け、冷暗所で保管する
精油は天然由来であっても強力な作用を持つため、“少量で効果的に、安全に”使うことが基本。自分の体調や目的に合った使い方を心がけることが大切です。
3. アロマと香水の目的と香りの違いを活かす使い分け

3.1 香りを「楽しむ」香水、「整える」アロマ
香水とアロマでは、香りを使う目的に明確な違いがあります。香水は、自分の魅力を引き立てたり、印象づけたりするために使われるもの。「香りをまとう」ことで外側に働きかけるアイテムです。ファッションの一部として選ばれることも多く、香りの変化や演出性も大切なポイントです。
一方、アロマは心や体のコンディションを「整える」ために使われる香り。精油の薬理的作用によって、リラックス、集中、ストレス緩和などの目的に応じて活用されます。人に香りを届けるというより、自分自身をケアするための使い方が中心です。
香水は外向き、アロマは内向き。香りをどう使うかによって選ぶべき方向性が変わってきます。
3.2 気分転換、睡眠、集中力アップ…目的別の選び方
香りの効果を実感するには、自分の目的に合わせた選び方が欠かせません。目的別に適した香りを以下にまとめました。
■ 気分転換したいとき
精油:グレープフルーツ(モノテルペン類のリモネン)、ペパーミント(メントール)など
効果:爽快感、やる気の向上、リフレッシュ
使用例:外出前、仕事前、落ち込んだ気分のリセット
■ 睡眠の質を高めたいとき
精油:ラベンダー(酢酸リナリル、リナロール)、ローマンカモミール(エステル類)
効果:自律神経の鎮静、副交感神経を優位にする
使用例:入浴後のアロマバス、寝室での芳香浴
■ 集中力を高めたいとき
精油:ローズマリー・シネオール(1,8-シネオール)、レモン(リモネン)
効果:脳の活性化、記憶力・思考力のサポート
使用例:デスクワーク、勉強前、朝の準備時
香りには、日常のさまざまな場面で自然に寄り添いながら、体と心のリズムを整えてくれる力があります。
3.3 アロマ初心者がやりがちな香り選びの失敗とその解決法
香り選びでよくある失敗には、以下のようなものがあります。
よくある失敗例
好きな香り=効果的だと勘違いする → 心地よいと感じる香りが、必ずしも今の状態に合っているとは限らない。リラックスしたいのに、交感神経を刺激する香りを選んでしまうことも。
使用目的が曖昧なまま香りを選ぶ → 何に使いたいのかが不明確なまま購入し、使い道がわからず放置してしまうケースが多い。
複数の香りを混ぜすぎて逆に疲れる → 初心者ほど「いろいろブレンドしたほうがよさそう」と思いがちだが、香りが複雑になり、目的がぼやけてしまう。
解決法
香り選びの前に、「今どうなりたいか」をはっきりさせる(例:落ち着きたい、スイッチを入れたい)
精油の成分を理解し、目的に合った成分が含まれているものを選ぶ
ブレンドは2〜3種類に絞るのがベスト。調和しやすい香りを選ぶと失敗が少ない
精油は香りだけでなく、身体や感情に働きかける“成分の力”を理解して使うことで、より効果的に役立てることができます。
4. 【シーン別】香りの使い分け実践ガイド

4.1 朝のスタートを後押しする香りの選び方
朝の目覚めや出発前のひとときに、香りを活用することで一日のスタートがぐっと軽やかになります。眠気を引きずった状態から、スッと気持ちを切り替えるためには、交感神経を刺激し、脳を目覚めさせる作用のある香りが適しています。
朝におすすめの精油とその成分
レモン(リモネン):清涼感と明るさを感じる香りで、脳の働きを活性化させる
ペパーミント(メントール):冷感作用により、頭をシャキッと目覚めさせる
ローズマリー・シネオール(1,8-シネオール):集中力と記憶力をサポートする作用がある
たとえば、洗面所でディフューザーを使って朝の支度をするときにこれらの香りを取り入れると、慌ただしい朝の気分を前向きに整える助けになります。
4.3 就寝前の香りケアでリラックス時間を深めるには
一日の終わりに心と体をゆるめることが、良質な睡眠に直結します。夜は交感神経を鎮め、副交感神経を優位にする香りを選ぶことがカギになります。
夜におすすめの精油とその成分
ラベンダー(酢酸リナリル、リナロール):自律神経を整え、入眠をサポート
ローマンカモミール(アンゲリカ酸イソブチルなど):穏やかな鎮静作用で心を落ち着ける
クラリセージ(スクラレオール):緊張を和らげ、心身のバランスをサポート
活用シーンと方法
寝室にディフューザーで香りを広げる
バスタイムに精油を希釈してアロマバスにする
ピロースプレーで枕元に香りをまとわせる
就寝前の香りケアは、翌朝の目覚めにも大きく影響します。自然な香りで心身をととのえることで、睡眠の質がぐっと向上します。
5. 自分だけの香りを楽しむオーダーメイドアロマ

5.1 自分の感覚と状態に合わせて作る香りの魅力
香りの感じ方は、人によってまったく異なります。同じ香りでも、ある人にとっては心地よく感じるのに、別の人には不快に感じることもあります。これは、香りの好みが、体調・気分・過去の記憶・嗅覚の感度など多くの要因に影響されているからです。
オーダーメイドアロマは、こうした個々の感覚や状態に寄り添って、“今の自分”に最も合う香りをブレンドするという発想でつくられます。
好き・普通・苦手を10段階で数値化
嗅覚の反応をもとに最適な精油を選定
心身の状態に応じて成分のバランスを調整
精油はその日のコンディションで香りの印象が変わるため、感じ方そのものを手がかりにして作る香りこそが、本当のパーソナルアロマといえます。
5.2 カウンセリングで導かれる“今の自分”に必要な香り
MARUCUでは、香りを選ぶ前にじっくりとカウンセリングを行い、ライフスタイル・好み・心身の状態を丁寧にヒアリングしています。カウンセリングでは、お客様の好みやライフスタイルだけでなく、今の心身の状態に寄り添いながら、香りを導き出していきます。
香りの好みに加えて、「気分を整えたい」「リラックスしたい」といった目的や、香りに求める感覚が丁寧にヒアリングされるため、自分でも気づかなかった“今の状態”を見つめ直すきっかけになることもあります。
たとえば、「寝つきが悪い」と感じていた方に対して、酢酸リナリルを多く含むラベンダーやベルガモットを提案したり、「緊張しやすい」という方にカモミールやクラリセージを加えるなど、状態に合った成分を軸に香りを調合していきます。カウンセリングは単なる香り選びではなく、自分の心と体を見つめ直す時間にもなります。
5.3 パーソナルアロマパフュームで「持ち運べる癒し」を
自分だけの香りが完成したら、それを「香水」として身につけられる形にしたのがパーソナルアロマパフュームです。
15mlのパフュームとして調合
持ち運びがしやすく、外出先や職場でも使用可能
シーンや気分に合わせて複数の香りを持つのもおすすめ
使い方の一例:
人と会う前に、手首や首筋につけて気持ちを整える
電車の中や昼休みに香りを嗅いで、リフレッシュする
夜のケアタイムに香りでスイッチオフする
外出先でも“自分の香り”をまとえることで、いつでもどこでも安心感と癒しを得ることができます。
6. まとめ:香りの違いを知って、もっと心地よい毎日を

6.1 アロマと香水、それぞれの特徴を活かす
アロマと香水は、同じ「香り」を楽しむものでも、使われている成分・目的・使用シーンがまったく異なります。
香水は、自分の個性を演出するための「外に向けた香り」
アロマは、心や体を整えるための「内側に効かせる香り」
どちらが優れているというわけではなく、自分にとっての“心地よさ”を感じられるかが香り選びの本質です。
香りを生活に取り入れるだけで、何気ない日常に小さな変化が生まれ、気持ちの余裕や幸福感が生まれます。
6.2 自分のライフスタイルに合わせた香り選び
香りを最大限に活かすためには、自分のライフスタイルや心身の状態に合わせることが大切です。
忙しい朝は、頭が冴える香りでスタートを後押し
緊張が続く仕事中には、穏やかな香りで気持ちをリセット
夜は副交感神経を整える香りで深いリラックスへ
これらを意識するだけで、毎日のパフォーマンスや睡眠の質に変化を感じられるようになります。
“どんなときに、どんな香りを取り入れるか”を意識することが、香りの効果を何倍にも高めるコツです。
6.3 香りのある暮らしをはじめる第一歩
香りの世界は奥深く、そして自由です。特別な知識がなくても、自分の感覚を頼りに、心地よさを感じる香りから始めるだけで十分。
もし「何を選べばいいかわからない」「もっと自分に合った香りを知りたい」と感じたら、プロによるカウンセリングを受けるのもひとつの方法です。
香りを暮らしに取り入れることで、気分が整い、気持ちが軽くなる。そんな小さな積み重ねが、あなたの毎日を心地よく変えていきます。
アロマと香水、香りの個性を暮らしに取り入れる
植物由来の精油が持つ“作用する香り”と、香水の“まとう香り”。それぞれの特性を知れば、香りの楽しみ方がもっと広がる。
MARUCUでは、香りの力を日常に活かすオーダーメイドアロマをご提案。あなたに必要な香りを、一緒に見つけてみませんか。



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